WARSS Warfarin-Aspirin Recurrent Stroke Study

アスピリンは生誕110年を迎え、その歴史の中で豊富なエビデンスが蓄積されてきました。
目的 非心原性脳梗塞既往患者におけるアスピリンとワルファリンの脳梗塞再発 予防効果の比較検討 エンドポイント: 2年以内の脳梗塞の再発または死亡
デザイン 無作為化、二重盲検、intention-to-treat解析
実施国 米国
追跡期間 2年間
対象 30日以内に脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)を発症した患者、2,206例
群構成 アスピリン(325 mg/日)群 〔n=1,103〕
ワルファリン(INR 1.4?2.8)群〔n=1,103〕
結果 脳梗塞の再発または死亡:
  アスピリン群とワルファリン群の効果に有意差なし(p=0.25)
有害事象:
  大出血:アスピリン群 2.7% ワルファリン群 3.4% (p=0.39)
  小出血:アスピリン群 17.0% ワルファリン群 23.7% (p<0.001)
  (いずれも最初の出血を評価)
N Engl J Med 2001; 345: 1444-51

非心原性脳梗塞既往患者におけるアスピリンとワルファリンの二次予防効果の比較

アスピリン投与によるイベント発生率は、ワルファリンと同等であった。

N Engl J Med 2001; 345: 1444-51

  2年間でのイベント発生率(%) ハザード比(95% CI)
  ワルファリン アスピリン    
脳梗塞の再発または死亡 17.8 16.0 1.13(0.92-1.38) 0.25
脳梗塞の再発、死亡または大出血 20.0 17.8 1.15(0.95-1.39) 0.16
サブグループ解析(脳梗塞の再発または死亡)        
    男性 18.5 15.4 1.23(0.95-1.61) 0.12
    女性 16.2 16.8 0.98(0.71-1.36) 0.92
脳梗塞の病態        
    原因不明 15.0 16.5 0.92(0.61-1.39) 0.68
    小血管またはラクナ梗塞 17.1 15.2 1.15(0.88-1.52) 0.31
    大動脈の高度な狭窄また
    は閉塞
18.8 15.7 1.22(0.67-2.22) 0.51
    他の原因 36.7 21.2 1.99(0.77-5.15) 0.15
    複合 25.0 23.0 1.14(0.44-2.96) 0.79
log-rank検定
N Engl J Med 2001; 345: 1444-5
両剤の効果には病型による差はなかった。

有害事象

  ワルファリン投与群(%)〔n=1,103〕 アスピリン投与群(%)〔n=1,103〕 オッズ比(95% CI)
死亡 47 (4.3) 53 (4.8) 0.88 (0.58-1.32) 0.61*
 出血性の死亡 7 (0.6) 5 (0.4) 1.40 (0.42-5.13) 0.77*
最初の出血        
    大出血 38 (3.4) 30 (2.7) 1.28 (0.78-2.10) 0.39*
    小出血 261 (23.7) 188 (17.0) 1.52 (1.22-1.87) <0.001*
全出血        
    大出血 44 (2.2†) 30 (1.5†) 1.48 (0.93-2.44) 0.10**
    小出血 413 (20.8†) 259 (12.9†) 01.61 (1.38-1.89) <0.001**
exact検定
**exact conditional binomial検定

†1年間の患者100人あたりイベント数


大出血: 頭蓋内出血、脊髄内出血、脳内出血、くも膜下出血、硬膜下出血、硬膜外出血または輸血を要するその他
の出血
小出血: 輸血を要しない消化管出血、尿生殖器出血、後腹膜出血、関節出血、皮下出血、筋肉出血、歯肉出血、口
腔内出血、結膜出血、および鼻出血、喀血、斑状出血、および外傷による、また複数部位からの出血

N Engl J Med 2001; 345: 1444-51