GRACE The Global Registry of Acute Coronary Events

アスピリンは生誕110年を迎え、その歴史の中で豊富なエビデンスが蓄積されてきました。
目的 急性冠症候群患者における発症前のアスピリン投与歴の有無と重症度との関連性について検討
デザイン 大規模多施設前向き観察研究
実施国 14ヵ国、18地域
追跡期間 6ヶ月
対象 急性冠症候群発症による18歳以上の入院患者、11,388例
群構成 冠動脈疾患既往歴:有、アスピリン投与歴:有 〔n=3,629〕
冠動脈疾患既往歴:有、アスピリン投与歴:無 〔n=1,345〕
冠動脈疾患既往歴:無、アスピリン投与歴:有 〔n=1,243〕
冠動脈疾患既往歴:無、アスピリン投与歴:無 〔n=5,171〕
結果 本観察研究から、アスピリン投与歴があるにもかかわらず急性冠症候を発症した患者では、ST上昇を伴う心筋梗塞といった重篤な臨床所見が少なく、院内合併症の発症も抑制され、さらに院内死亡率が低いことが示された。
Am. J. Cardiol. 90: Nov. 15, 2002

冠動脈疾患既往およびアスピリン投与歴による対象患者群の急性冠症候群のタイプと院内転帰

冠動脈疾患既住 あり なし
アスピリン投与歴
あり なし p値
あり なし p値
所見が認められた症例数(%)
非ST上昇

ST上昇
2,936 (80.9%) 925 (68.8%) <0.001
693 (19.1%) 420 (31.2%)  
890 (71.6%) 2,330 (45.1%) <0.001
353 (28.4%) 2,841 (54.9%)  
診断された症例数(%)
ST上昇心筋梗塞

非ST上昇心筋梗塞

不安定狭心症
531 (14.6%) 352 (26.2%) <0.001
1,002 (27.6%) 386 (28.7%)  
2,096 (57.8%) 607 (45.1%)  
305 (24.5%) 2,618 (50.6%) <0.001
386 (31.1%) 1,392 (26.9%)  
552 (44.4%) 1,161 (22.5%)  
合併症
死亡

うっ血性心不全/肺水腫

心室頻拍/細動

出血
111
(3.1%)
95
(7.1%)
<0.001
567
(15.7%)
295
(22.0%)
<0.001
96
(2.7%)
60
(4.5%)
<0.005
97
(2.7%)
47
(3.5%)
0.13
63
(5.1%)
288
(5.6%)
0.51
227
(18.5%)
796
(18.5%)
<0.01
37
(3.0%)
265
(5.2%)
<0.005
47
(3.8%)
156
(3.1%)
0.17
χ2検定

Am. J. Cardiol. 90: Nov. 15, 2002